コロナ禍の今 太陽光発電 自家消費 リン酸鉄リチウム
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最終更新日:2021/07/14
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コロナ禍で在宅時間が多い今だから
政府が3回目となる緊急事態宣言を出してから、2021年5月25日で1か月となりました。この間、宣言の対象は10都道府県に拡大されました。
現在、在宅時間が以前より増えてきたと予想されます。
太陽光発電は売電から自家消費へ
そんな中で太陽光発電による、従来の売電価格はより厳しい状況となっています。
年々値上げされている電気料金。
一方、売電価格は1kwあたり20円を割ってきている現状、自家消費することで高い電気を買わないメリットが浮かんできます。
今回筆者はコロナ禍でより在宅時間が増えた現在、電気消費を太陽光発電で少しでも賄おうと考えました。
機材の準備から
現状はまだ設置していません(2021 0506現在)。自宅母家の2階の屋根に取付予定で、2021年5月6日現在、ソーラーパネル100Wを1枚、本記事下の方でも紹介しますが、「リン酸鉄リチウムバッテリー」を1個、チャージコントローラー(PWM式の安価なもの)を1個、そして定格出力1,800Wのインバーター(大橋産業製)を1台、以上を準備して設置から検証までを長期レポートで紹介したいと考えております。
なお、その他細かな材料、例えばソーラーパネルの設置金具や線材類などは設置作業の中で紹介させて頂きます。
今後、ご自宅にソーラーパネルをDIY設置してみたいけど・・とか、ソーラー充電ってどやってやるのかな?などとお考えの方に本記事が少しでもお役に立てれば幸いです。
しかし、電気理論の基礎(オームの法則)程度は最低限の予備知識として必要になりますので、自信がない方はプロにお願いした方が賢明かもしれません。
弱電設備とは言え、扱いを誤ると怪我や火災の元にもなります。
DIYも結構ですが、くれぐれも安全第一でご留意ください。
なお、本記事執筆開始は2021年5月8日ですが、実はすでに購入した安価なチャージコントローラーに一抹の不安を感じており、場合によってはMPPT方式の物に変更するかもしれません。
準備中に不測の事態が・・
今回GWの連休で設置から検証まで実施するつもりでいたのですが、GW前に急遽筆者の高齢の母が倒れ入院し、その後の介護や治療も虚しく残念ながら亡くなってしまうという不測の事態により葬儀やらその後の手続きその他、諸々の諸事情によって延び延びになって、本日ようやく一区切りついたところです。
本記事をご覧の方々からは「おまえ今、そんなことしていていいの?」というお声が聞こえて来そうですが、昨年来より入退院の繰り返しでいずれこのような結果になるのは覚悟しておりました。この件は本記事とは無関係ですので、いずれ落ち着いて機会がありましたら、その経験を記事にしたく存じます。
さて、それでは本記事に戻ります。
キャンピングカーの延長線ですから、おおよその仕組みと配線方法などは理解しているつもりです。
使用するリン酸鉄リチウムバッテリー
さて、今回使用するバッテリーですが、最近徐々に価格が下がってきたリン酸鉄リチウムバッテリーを使用します。
Amazonで注文してから配送におよそ12日かかりました。
12v 200Ah LiFePO4バッテリーディープサイクルリン酸鉄リチウム充電式バッテリー内蔵BMSは、ゴルフカートEV RV太陽エネルギーストレージバッテリーの充電と放電の高性能を保護します
そうです。中華製になります。
そしてこのリチウムバッテリー、BMS(Battery Management System)というバッテリーを効率的かつ安全に保つため、監視、充電状態の分析をしたり、といった様々な制御を自動的に行なってくれる機能が備わっています。
ただ、一口にBMSといっても様々な形態、方式があり、リチウムバッテリー開発をしている各社がしのぎを削っている分野でもあるのでここでは簡単に紹介しました。もちろん筆者にはそんな高度なテクノロジーに関する知識はありませんので、ご興味がお有りの方は”BMS”や”リチウム電池”等でご検索されてみてください。
最近では、EV(電気自動車)などで急速に脚光を浴びるようになったリチウムバッテリーの中枢を成す大切な機能なのですね。
12V 200Aという仕様にチェックがあります。このシリーズでは最大400Aという容量まで用意されているようです。
その容量は200A! 大きいです。しかも価格も当然高い・・。
筆者のキャンピングカーで使用している、Suaoki G1000 と容量的にはほぼ同等かと思います。
というのはG1000の重量と大体同じだからです。約22kgという重さ。鉛タイプのディープサイクルバッテリーでは、以前筆者が入手したAC Delco の100A容量で重量が約24kgありましたから、倍の容量でもリン酸鉄リチウムバッテリーでは鉛タイプと同重量。
という訳で従来のバッテリー(鉛、コバルト酸リチウム)と比較したリン酸鉄リチウムバッテリーの長所として、安全(温度変化に強く)かつ軽量でサイクル回数も飛躍的に大きく(約2,000回)、高出力で急速充電も可能といった高性能なバッテリーと言えます。
リン酸鉄リチウムバッテリーの200Aとしては破格の9.1万円・・。破格と表現しましたが、果たして9.1万円が高いのか安いのか、よくわかりません。
設置前のインバーター動作確認
確認中・・。
さて、インバーターについては今更説明するまでもないかと思いますが、ご存知でない方のために簡単に紹介します。
インバーターの機能としては、車の直流12ボルト(または24ボルト)のバッテリーから家庭用の交流100V電源に変換するためのものです。要するに車で(特にキャンピングカー等で)家電を利用するためのものですね。
筆者の場合、キャンピングカーを購入した後、必ず必要になると考えて購入しておいたものです。購入後、すでに一年以上になるのですが、キャンピングカーに設置するための設置場所に悩んでいる内に時間だけが経過し、今日に至ってしまったという訳です。
BAL ( 大橋産業 ) DC/AC正弦波インバーター DC12V 定格出力:1800W 489
最初に紹介しましたとおりこのインバータは定格出力1,800wという大容量のものです。
正弦波仕様なので、パソコン等の精密家電も使えます。今現在販売されているインバータならほとんどは正弦波タイプでしょう。
詳細な使用可能な電力の仕様は、定格1,800W 最大2,000W(最長約5分)となっています。参考までに瞬間最大では3,200W(0.1秒)とのこと。
中華製ならもっと大容量のインバータが本機より安価で販売されていますが、筆者はインバータに関しては特に信頼性を重要視したので、価格も高かったのですがここはやはり信頼の日本製を選んだという訳です。
また、バッテリー接続用コード(20sq)が2ペア分付属しています。電源スイッチは、本体前面とリモート(有線)スイッチでのオン・オフもできます。
考えてみたら、実は購入後動作確認もせずにキャンピングカーに積んだままでした。これでは宝の持ち腐れです。
ただ、いくらディープサイクルバッテリー(鉛タイプ)でも100A程度では、バッテリーへの負担が大きすぎて多分すぐにヘタってしまうと思っていたので試すこともしませんでした。
その後、実際に満充電状態の「リン酸鉄リチウムバッテリー」にインバータを接続し、1200Wの湯沸かしポッドや冷蔵庫などを使ってみました。
もちろん正常動作しました。
冷蔵庫の仕様は以下のとおり。定格電圧は125V、定格電流が2A ですから、定格消費電力はおよそ250Wほどでしょうか?
このような冷蔵庫の圧縮機を回すためのモーターは一時的に、初動電流が定格電流のおよそ数倍以上流れます。したがって200W程度の冷蔵庫でも5〜7倍程度のおよそ15〜16アンペアほど流れます。
しかし、この15〜16アンペアという数値は100ボルト換算ですから、12ボルトではその約8倍:およそ100アンペア以上という大電流が一時的とは言え流れると予測できます。
その際の電力を計算するとオームの法則から12(V)×100(A)=約1,200Wということになる訳ですね。要するに同じ消費電力でも電圧が下がれば、電流の大きさは反比例して大きくなるということです。
そんな理由で、定格消費電力では200Wそこそこという小さな冷蔵庫でも500Wや1000Wのインバータでは起動すらできないということです。
インバータとバッテリを結ぶケーブルに、これだけ図太いものを使用しなければならないのには、それなりの理由があるのです。
結構重要なポイントをサラッと流しましたが、ここは非常に重要です。もし、上記のオームの法則の件が理解できない方が、DIYでソーラーパネルとバッテリーを設置しようとするのは非常に危険です。ご注意ください。
その後、先ほどの冷蔵庫やテレビ等の家電を満充電された上記のリチウムバッテリーとインバータを使って一昼夜動作検証してみました。
満充電時のリチウムバッテリーの電圧は13.7Vほどでしたが、およそ12時間後の翌朝には13Vを割っていたので慌てて家庭用100Vに切り替えました。
未だ、ソーラーパネルの設置はできていませんので、とりあえず付属の充電器で充電を行いました。リチウムバッテリーには電圧監視用のスイッチが備わっていましたので、時々チェックしながら様子見しましたが、満充電までおよそ10時間ほどを要しました。
ソーラーパネル設置準備
現在、様々なタイプのパネルが販売されていますので選択も悩ましいですね。
以前、筆者がキャンピングカー用に選んだタイプは、フレキシブルに曲げが可能なものでしたが、今回は住宅用です。
あまりに、軽すぎても逆に風の影響を受けてしまいそうなので、アルミ枠のしっかりした物にしてみました。
また、こちらの方が以前のパネルより価格も安く、評判もまずまずだったのでいつものAmazonで注文。2021年5月現在、価格は9,000円をかろうじて割る値段です。
DOKIO 超高効率 ソーラーパネル 100w 18v 単結晶 自作の太陽光発電に最適な小型・家庭用太陽光パネル 12v バッテリー充電用 防災グッズ 車中泊
早速、ソーラーパネルの設置準備にかかります。
設置場所は拙宅の2階屋根にします。
ベランダでは午前中位は日が差していますが、午後になると日陰になるので厳しいのです。
パネルはツーバイ材をこのように防腐処理したものを井形に設置しました。
拙宅が海岸にも近く風の強い日も多いのでガッチリ固定します。
ソーラーパネルはデリケートな精密機器です。特にパネル面に衝撃など与えないよう配送されたままの梱包状態のまま屋根に上げました。
本日、5月8日初めて開梱しました。
パネルの固定は準備していたこんな金具を使用しました。
RENOGY ソーラー パネル取付 Z ブラケット 1セット(4つ)
とりあえず本日は仮固定して検証してみます。
ケーブルの接続部は一応防水構造になってはいますが、パネルの裏側に隠します。
このあたりの設置はキャンピングカーで慣れていますのでサクッと終わらせます。
ソーラーパネルからのケーブルを屋内に引き込むため、ベランダ側の外壁に穴あけしました。
今回もキャンピングカーで使ったこのケーブルを用意。
と言うか、ケーブルに関しては自作するかこのような出来合いのものを選ぶか、選択肢はあまりないのですが、筆者は面倒のない出来合いのものを選びました。
壁の穴あけですが、屋外に向けて傾斜をつけることで、雨の浸入を防げます。ただ、後ほどコーキングも行うのであまり神経質になることもありませんが・・。
早速チャージコントローラーに接続したいところですが、マニュアルによるとまずは、バッテリーとチャージコントローラーの接続を最初にするよう注意書きがあったのでここは慎重に順番を守ります。
もう一つの注意事項として、マイナス端子から先に接続します。ー + の順番ですね。
当然ですが、バッテリーに繋ぐとこのように電圧表示されました。
その後、いよいよソーラーパネルからのケーブルを繋ぎます。
ソーラーパネルからのケーブルは5mですが、実際に配線すると屋根も遠いのでチャージコントローラーは窓際にしか設置できませんでした。
本当はもっと近くにしたいところですが、配線を長くするにはさらに太くて長いケーブルが必要になります。当然費用もかかるのでここは仕方なく窓際の柱に取り付けました。
本日は晴天で発電効率も良さそうでした・・。
今回のチャージコントローラーはキャンピングカーで使ったものとは異なり価格は以前のものより安価なのですが、最大20Aまで対応していること、さらに液晶パネルにより充電電圧や電流値も表示してくれること、等々中々評判も良かったこともあったりして、こんな製品をAmazonで購入しました。
PWMタイプですが、効率はそう悪くないようです。
ところで、チャージコントローラーの取説を良く読んでいなかったのですが、このチャージコントローラーはバッテリータイプ(鉛蓄電池、リチウムイオン、リン酸鉄リチウムの3種類)をパラメータ設定で変更可能です。
5月10日、午前10時過ぎの発生電流です。
その後、午後になると太陽の傾きがパネルと合わず、電流値は下降線をたどりました。
ソーラーパネルをさらに追加
さて、今回のソーラーパネル用架台に、12フィートもあるツーバイ材を採用した真意は複数枚のソーラーパネル設置を想定しているためです。
本日、追加でソーラーパネルを2枚設置しました。
曇り模様の日でしたので、暑さに弱い筆者はこのタイミングで一気に設置してしまいました。
パネル取り付け金具を確実に固定するための、下地をワンバイ4でねじ止めしたところ。
各パネルからの配線を思案中・・・。一旦裏返してみたところです。
3枚を並列接続するため、このような分岐接続用コードを用意します。
金具で固定完了。
その気になれば、後3枚ほど追加できそうです。また様子見ながら検討してみます。
一応延長コードも用意してはいたのですが、試しに中央のパネルから接続したら延長コード無しで間に合ったのでとりあえず当分これで検証することとします。
パネルの下はギリギリで繋がった状態・・。
本日はここまで行なったところで、曇りでしかも夕刻になったため、3枚分300Wの確認はできませんでした。
しかし、夕方5時過ぎで曇りにもかかわらず、1.5アンペアほど出てましたので、晴天であれば最大15アンペアの電流値が期待できます。
明日以降、その効果のほどを確認検証していきます。
パネル3枚の威力
さて、花曇りの朝でしたが、100Wパネル3枚並列の威力はやはり1×3倍でした。
以前、1枚パネルの時、晴天の朝8時ごろの電流値は約4アンペアほどでしたから、曇天の朝8で11アンペアは良好な数値でしょう。
充電の様子も良好でリチウムバッテリーにグングン充電されているようです。
家庭用エアコンを使う
これはパネルの枚数とは直接的な関係はあまりないのかも知れませんが、エアコンを使ってみました。
約10年前の「霧ヶ峰」です。
仕様をみると冷房なら何とか使えるかな?という安易なノリでインバータ に繋いでみました。
結果は良好です。
今、2021年5月の中旬ですが、部屋が2階の東南向きのため、午前中からすでに29度前後の気温です。
このエアコンは定格消費電力がおよそ0.5kwです。
インバーターが1.8kw出力ですから、能力的には余裕ですが、冷蔵庫の例で紹介したとおり初動電流値は数倍を想定しなければなりません。
その後、運転開始から2〜3時間で電圧降下は0.2から0.3ボルト程度でした。
これから、夏場になった時の状況はまた検証報告します。
それでは、元の充電電流の話に戻ります。
さて、これで晴天なら、15アンペアは出たと思いますので、3枚はやはり多いのかも知れません。
この日は曇天とは言え時々、晴れ間も見られた1日でした。サッと晴れ間が出た瞬間に電流値を見たところ(写真撮影は間に合わなかった)、予想どおり15アンペアを超えていました。
ただし、このチャージコントローラーは摂氏80度以上で自動的に停止する仕様のようで、大体15アンペア以上発生すると気温がおよそ80度を超えてきます。
ということで、やはり安価なチャージコントローラーの弱点が見えた気がしています・・。
MPPT方式のチャージコントローラーを導入
そこで、放熱性と充電効率を高めるため、さらにこんなチャージコントローラーを導入します。
当初の予想どおり、やはりMPPTを試すことになりました。
しかも、いずれにしても検証してみたかったMPPT方式のため、アルミフィンの放熱板を備えており、重量も価格もPWM方式と比較すると4倍から5倍以上です・・。
Renogy Rover 20A 12V/24V両用 DC入力 MPPTチャージコントローラー DC入力 LCDディスプレー付き
評判も上々のRENOGY製です。
この会社完全な中国企業かと思いきや、実は日本法人だけでなく、世界中(米国や欧州)に展開されているグローバル企業です。
当然ながら、サポート体制も信頼性が高いという点を筆者は評価したため、MPPT方式のチャージコントローラーを導入したと言う訳です。
さて、安価とは言えPWM式のチャージコントローラーもそう悪くはないのでお蔵入りではもったいないです。
こちらは今後、母屋裏手の工房の方に、またソーラーパネルを設置するときに活用しようと考えております。
早速、MPPTの検証をしたいところですが、取り付けにまだ手間取っていまして、後日結果を報告いたします。
梅雨入りが早い
東海地方が梅雨入りした模様・・。
そんな訳で、曇りや雨続きで発電の影響は大きいです。
実は多少曇ってももう少し良いかななどと期待していたのですが、どうも予想以上に曇っていると厳しいです。
早速、PWMからMPPT方式のチャージコントローラーに交換しました。
こちらのRENOGY製品、お高いだけあってソーラーパネルからの太いケーブルもガッチリ接続できる大きめの端子が装備されてます。
ネジもPWM方式の製品では細めのドライバーでなければ回せなかったのが、こちらは、標準の大きめの普通のドライバーが使えました。
そして、PWM方式の安価な製品との決定的な違いは、本体背面の放熱板です。
本体と同じ大きさのアルミ放熱フィンで熱対策されてます。
これなら真夏の高温でもある程度の低い温度をキープできそうです。
せっかく得た太陽エネルギーもチャージコントローラーが高熱になると、効率低下の大きな原因になるからです。
その後、旧PWMからMPPTに接続を移行し、本体の設定からリチウムバッテリーモードに切替しました。
パラメータの設定は液晶モニターの下にある4つの上下左右ボタンで行います。
設定はとてもわかり易く、簡単です。とは言えほとんど自動で認識されるので、あまり変更するところはないのですが・・。
PWM方式との差は?
すでに夕方6時頃だったので、電流値は低いですが、PWMの時はこの時間だとほぼ0アンペアだったのが、さすがはMPPT。この時期、日が延びたせいもあるのでしょうが・・。
低いながらも発電してますね。
これなら効率良い充電が期待できるか・・。
日没後は当然ながらソーラーランプも消えて、0アンペアです・・。
後日、充電状況などを報告致します。
その後、梅雨の晴れ間というほどでもないのですが、かなりの雨が降った5月21日の翌日5月22日は曇っていて日差しこそなかったものの、明るさは昨日とは全く変わり、過ごしやすいほどでした。
そこで、発電状況をチェックしました。
パネル3枚の威力はMPPTではさらに強く、早朝から10アンペア以上の電流値を示していました。
しかし、この「RENOGY ROVER 20A」は闇雲に充電し続けることがなく、リチウムバッテリーの上限電圧である約13.8V付近を境に小まめに電流調整する様子が見られました。
電流が13アンペア以上になるとどうやら、調整に入るらしくそこから10アンペア以下まで下がりながらやさしい充電を維持しているようです。
このようなバッテリーに優しい充電をするように設計された機能は大変好感が持てます。
夕方、日が入った後のバッテリー電圧は13.5Vでした。試しに付属の充電器で充電を開始してみたところ、従来のPWMチャージャーでは10時間以上を要した満充電までの時間が数時間で終わりました。
このことは、このMPPTチャージャーによるソーラー充電がほぼ満充電に近い状態までいっていることを意味しているのかとちょっと意外でした。
鉛蓄電池もよく理解していない筆者にはリチウム電池の充電に関するノウハウはまだまださらに理解が及ばないのかな、と痛感した次第です。
今後また、晴天時にはどうなのか、チェックして報告致します。
梅雨の晴れ間は?
2021年5月23日 日曜日。待ちに待った晴天です。
スマホとは言え、このように太陽を直接撮影して大丈夫かな??
さて、お昼過ぎの電流値。
チャージコントローラーでかなり抑制制御されているようです。が、リチウムバッテリーにはちょうど良いのかもしれません。
結論としては、晴れても曇りの日とさほど変わらない結果でした。
ソーラー発電は投資分をペイできる?
さて、ここまでにかかった機材等とその費用のトータルをあげてみます(全てAmazonで調達)。
・ソーラーパネル 3枚:8,999 × 3 = 26,997 円
・リン酸鉄リチウムバッテリー :91,000 円 最近、安くなったとは言え高いです;貧)
・チャージコントローラー(PWM タイプ: 2,099 円) MPPTタイプ:9,095 円(アウトレット品だったので少し安い)
・MC4 ケーブル 5m 4sq ソーラー 延長:(屋根から室内までのコード):1,999円
・チャージャーとバッテリー間の接続コード 4m 2.0sq:1,400円
この接続コードですが、およその電流値から線材の太さ(許容電流)を計算したのですが、2.0sqでは
素手で触れたとき結構暖かいと感じました。したがってもう少し太いほうがエネルギー変換効率は良いと思いま す。
・3Y分岐MC4コネクター:1,380円(ソーラーパネルを3枚並列接続するための分岐コード)
・ソーラー パネル取付 Z ブラケット:1,150円×3セット=計3,450円
以上で、計135,321円でした。
線材類もソーラー配線用の専用ケーブルになると少し高価ですね。
今回、ソーラーパパネル間の距離がほぼなかったので、中継ケーブルは使用しなかった(購入はしていました:3本)のですが、さらにパネルを増設する場合は、延長用のMC4 ケーブルが必要になります。
さて、現状の総費用は約13万5千円ですが、200アンペアのリチウムバッテリーと100Wのソーラーパネル3枚では、夏場にエアコンなどを使おうとすると、太陽発電だけでは充電が追いつきません・・。
実験的に冷房を今回のリチウムバッテリーだけでで試しました。
通常、普通にしていて暑いと感じた時にエアコンを入れるような使い方で、5月中旬という季節ですが、1日使ってみたところ、夜になって日が落ちてからは、バッテリー電圧が11ボルトを切る値になってしまってエアコンは使えなくなりました・・。この日はソーラー充電しながらエアコンを使うという方法で、リチウムバッテリーにはあまり優しくない使い方か?と思われます。
さらには天候の問題も考えるとエアコンの使用は現状の構成では当然足りません。
少なくともリチウムバッテリーは同じ200アンペアタイプをもう一台、と同様にソーラーパネルも同じ3枚でインバーター に並列接続することでかろうじてエアコンをソーラーパネルのみで使用できるかなと予想できます。
そうなるとおよそ倍の約30万円というコストが必要です。
停電時の緊急電源として活用
さて、ペイできるかという話になるとこれはかなり微妙ではないかと筆者は考えます。
バッテリーやソーラーパネルのメンテナンス、特に寿命が延びたとは言えバッテリーは消耗品です。仮に月額1万円の電気代を賄ったと考えても30カ月でペイです。その間のメンテナンスを考えると難しいですね。
という訳で、多少の電気料金節約にはなるでしょうが、電気代0円という訳にもいかないのではないでしょうか?
ソーラー電源はやはり、急な停電(緊急時や災害時)の応急電源的な対応としての有効活用に絞って考えるべきなのかも知れません。
筆者は今後、さらに耐久性や充電状況などまた季節変化でどの程度の差があるのか?等を長期的に検証したいと思います。
季節の話ですが、今回5月中旬という年間における最も気候条件の良い時期にあたると考えるとこれから厳しい夏や日照時間が減る秋から冬などはソーラー発電の発電条件としてはどの程度落ちるのか、別途報告致します。
夏至を迎えて
一年で一番昼が長い夏至を迎えました。
日が出ていれば、5時台の時間帯でも3アンペアから4アンペア近い電流が流れます。
晴天でなくても、雨さえ降らなければ、ほぼお昼過ぎにはフル充電されました。
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